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非常勤日記 41回 投稿者:新井 明 投稿日:2014/03/07(Fri) 23:50 No.656

2月某日
2月もはやおわり。ネットワークのメルマガ原稿を考えなければいけないことに気付く。授業のヒントも40回近く書き続けた。それでもネタはまだある感じがするのは教壇にたっているからかもしれない。今回は東京部会で報告したみんなでよってたかって授業を作る話とする。よってたかってという言葉が気に入っている。こんな取り組みもあと一年で御終いになるのか。ちょっと残念。

3月某日
学年末考査がはじまる。わたしの担当は総合なので定期テストではやらない。というより時間のわくに入れてもらえない。とにかく4年生は14科目も考査がある。それを4日でやるのだから一日4時間の日が2日ある。生徒にしてみれば準備ができない、捨てる科目も出てくるということになりかねない。公民などは一番捨てられやすい科目。考査外でじっくりやるのも手かと思う。ただし、一斉にできないのでクラス別のテストとなる。どちらにしても完璧はないと覚悟をきめればいいのだろう。トレードオフの典型。

3月某日
大学の図書館に行き、本を借りる。大学はもう春休みで閑散としている。今日は教育関係の本を何冊か借りる。そのなかに韓国の歴史教科書の翻訳があり、ぱらぱら読む。近代史部分が圧倒的に多く、韓国史であるが世界史も組み込んだ記述をしている。植民地時代や慰安婦部分はやはり厳しい記述。とはいえ、日本の歴史教科書に比べて読み物としても、教材用としてもよく工夫されていると感じる。経済の教科書でも思ったのであるが、日本の教科書は抜かれてしまっているのではとも感じる。じっくり中身も含めて検討の余地ありと感じる。

3月某日
購入した『経済学図鑑』を読んでいて、気になる箇所がいくつかでてきてしまった。まず、間違いであろうというのがグラミン銀行をインドとしている個所である。これはバングラディッシュのはずで明らかなミス。もう一つは、貨幣の箇所で価格革命がとりあげられているのだが、新大陸からもたらされた金や銀が過剰になりインフレになったと言う記述がある。新大陸からは確かに初期は金がもたらされたのだろうが、それはヨーロッパの経済を混乱に陥らせるほどのものだったのかと疑問に思ってしまった。世界史の先生に聞いても銀の方が重要だという答え。面白い本と以前には書いたがほんとうにそうなのか、疑問になる。監修者の若田部先生はしっかり見ていたのかな?



非常勤日記 40回 投稿者:新井 明 投稿日:2014/02/26(Wed) 17:27 No.655

2月某日
授業は模擬安保理事会。前回上首尾にいったので、今回もと意気込んだが残念ながら空振り。面白いもので、このクラスは二週連続でボルテージが高かったことがない。何か法則でもあるのだろうか。安保理決議を最後にしたのだが、すべて否決。たしかに決議が通ったって現実の困難は変わらない。多分、生徒も問題の難しさに当惑しながら、課題をこなしてきたのであろう。このクラスは時間の余裕があるので、だめ押しをもう一時間やってみようかと思う。

2月某日
小石川フィロソフィーという学校特設時間に、哲学対話というプログラムをやっている。これは上智大学の哲学科の学生諸君がファシリテータとなって、一つのテーマに関して話をするというもので、臨床哲学の一種という。今年で三年目。
今日はその第三回目で経済に関する対話をする。仕事に対して給料が正当かという素材を導入として話がはじまる。生徒は欠席者もいたので10人。なかなか面白い発言をする者もいて、話は盛り上がった。でも、聞いていて、公民の授業との違いを感じるところが多かった。これは一度きちんと比較して考える価値があると思う。たとえてみれば、ソクラテスがいて、プラトンがいて、アリストテレスがいる。哲学対話はソクラテス的。公民の授業はアリストテレス的なのかもしれない。そんなことを考えさせてくれる場があるのは非常勤ならではのメリットかもしれない。

2月某日
日経ストックリーグの今年の発表がある。高校の部の部門賞はネットワークメンバーの高橋先生指導の都立桜修館中等教育学校チーム。わが小石川チームは敢闘賞であった。今年の生徒のレポートを見て、何か賞にはなるかとの予感があったが、一年生ながら敢闘賞はよくやったとおもう。この生徒たち、前日の哲学対話の参加者でもある。経済を学び、哲学を語る。ぜいたくな高校生活と思う。とはいえ、本人たちはプログラムの上にのせられてやらされていると思っているかな。
彼女らの論文、いずれウエッブ上にアップされるのでチャンスがあったら読んでみてください。

2月某日
マーク・スカウソンという学者の『自由と市場の経済学』春秋社刊、という本を読む。この本、ブックハンティング中に偶然見つけたもので、サブタイトルは「ウイーンとシカゴの物語」。どちらも保守的経済学として分類されるオーストリア学派とシカゴ学派に関して、経済学説史的に両者を比較検討した本で、なかなか面白い。オーストリア学派は、私がこだわっている機会費用を生み出した学派であり、ロンドンを経由してアメリカに渡るのだが、ほとんど影響力を発揮できず半世紀を経る。シカゴ学派はフリードマンを総帥としてケインズ派を追い落として現在の主流派でもある。その両者の共通性と異質性を見事にまとめている。
ウーン大学とシカゴ大学には旅行中に寄ったことがあり、その意味でも興味深かった。このところ経済学史づいているが、年をとると理論より哲学や歴史が面白くなる感じである。



非常勤日記 39回 投稿者:新井 明 投稿日:2014/02/19(Wed) 23:37 No.654

2月某日
東京は大雪。朝から降っていたのだが、学校を出る頃から風雪ともに激しくなる。都心はまだよかったが、わが通勤路線は、雪と事故が重なりほとんど来なくなってしまっていた。乗換駅ではホームに入れない乗客が続出。「あと二駅なのに」と思いつつ、「歩いてしまえ」と決断。雪の中を歩き始める。まだ新雪なので寒いが比較的歩きやすい。二駅を約1時間で歩く。最初は結構な人が一緒に歩いていたが、次の駅からは周りはだれもいなくなり、深深と降る雪のなか、よく言えば風流、下手をすると遭難という雪中行進であった。

2月某日
公開授業のため勤務日。しかし、前日の大雪で電車がとまっていて出られない。やっと動き出すとの情報で出かける。足元は長靴。いわゆる「農業スパイク」である。駅までやっとの思いで到着。電車を待つがなかなか来ない。乗ったと思ったら一駅ごとに停車する。結局、昼過ぎに到着。それでも地下鉄がある程度うごいていたのか、生徒は結構きていた。授業公開は中止となったが、午後はしっかり授業。帰りは、電車もそれなりに動き出したので昨日のようなことはなく、無事帰宅。

2月某日
休日。自宅前の道路の雪かきをする。もう老人なので広い範囲は無理。雪をかいても積み上げる場所もそうないので、必要最小限とする。車は完全に雪まみれ。こんな大雪は珍しい。妻はスーパーにパンがないと騒いでいる。物流が寸断されているのだろう。これも想定外なのだろうか。

2月某日
授業で取り組んでいる模擬安保理がはじまる。週1時間のペースなのでどうなるか心配したが、生徒はしっかり取り組んで最初にしては順調。特に、司会役の生徒がなかなかみずぎわだった采配をする。講義では眠そうだったクラスだが、会場を安全保障理事会風にセットして、責任をもたせてゆくとやるもんだ。うれしい誤算。こういう誤算は教師冥利につきる。

2月某日
注文をしていた『経済学大図鑑』三省堂、が到着。早速中身を見る。この本、イギリスで出版されたもので、心理学や哲学などのシリーズの一巻。経済学者の学説を柱にして、時代ごとに言葉を解説してゆくスタイルで、財産権(アリストテレス)から住宅バブル(チャールズ・グッドハート)まで扱われてゆく。それにしても、最後のグッドハートって誰なんだろう。図鑑と銘うっているが、解説の文字が多く、読む図鑑かもしれない。
私が関心をもっている機会費用は扱いが少ないが、それでもヴィーザーがはじめて使い出した概念との紹介がある。そこには1960年代にスラッファが『商品による商品の生産』のなかで、価値の尺度となる機会費用に疑問をなげかけるとある。いちどスラッファをしっかり読まなければという気持になる。とはいえ、スラッファをきちんと理解するのは至難の業。さびた頭でそんなことができるか。



非常勤日記 38回 投稿者:新井 明 投稿日:2014/02/12(Wed) 13:58 No.653

2月某日
都知事選挙の結果が出る。事前の予想通り舛添氏が当選。宇都宮、細川、田母神候補と続いた。細川氏はブームを起こせず敗北。
注目点は三つ。投票率の低さ、舛添氏の211万票、田母神候補の41万票という数字である。投票率は前日の大雪もあり低くなると予想はされていたが46%はやはり低い。授業では投票に這ってでもゆく人になれと言っているが、道は遠くなるばかりという感である。二番目の舛添氏の211万票は、生活保守層がそれだけいるという事なのかと思う。石原時代が300万票強であるからこの200万という数字がどちらに動くのかで決まるということなのだろう。その意味では今回はリベラル派には風は吹かなかったという事だろう。注目すべきは三番目の田母神票だと感じる。新聞報道だと若者の四分の一が田母神票になったという。たしかに、ここ20年来、政治に関心を持つ生徒は小林よしのりの影響からか比較的右派的言辞をはいていた。それがこの数字になっているとすると安倍的ナショナリズムにこの層がどう共振してゆくか、注目である。
大きな路線変更がないという結果からは、新しい知事で教育現場はあまり変わることはないだろう。舛添新知事のお手並み拝見というところである。

2月某日
授業で、先日東京部会で升野先生が実践報告をされていた「公共財ゲーム」をやってみる。升野先生は財政問題でやったが、私は国際理解の授業で、国連PKOにお金を出すか否かという設定で考えさせた。クラスを10国にわけ、常任理事国5か国が第一世界、その他5か国が第二世界と分けて○×で投票させた。条件は世界の平和と自国の利益の確保の両立を考えよとした。結果は第一世界では自国の利益を優先が圧倒的で○がほとんど出ない。第二世界では多くが○を出した。純粋なモデルでのゲームではなく、ロールプレイ的な設定であることが結果の違いとなったのだろうが、それでも興味深い結果だった。今度の東京部会に報告しようと思う。

2月某日
久しぶりに昼食に近くの社員食堂(一般も使える)に出かける。帰りに本屋により、御厨貴『知の格闘』ちくま新書、を買う。御厨さんは小石川の卒業生。そんな興味から手に取った。これが結構面白い。東大の最終講義をまとめたものだが、それまで自分が取り組んできたことを講義し、それに対してコメントと質疑をするというスタイルの本。政治家のオーラルヒストリーを開拓してきた御厨さんの全体像が分かる。宮沢喜一氏のインタビューのエピソードなど本人の人となりが浮かび上がって、インタビューの難しさが出ている。宮沢氏の本なども含め、そこでとりあげられた本を少し芋づる式に読んでみようという気持ちになった。

2月某日
鳥取環境大学の泉先生が企画した高校生の「お金と消費行動に関する意識調査」の検討会に出る。検討会と言っても関係者3人の会合である。鳥取と東京、大阪の高校生の消費行動の違いやお金に関する考え方の違いを浮かび上がらせて、そこから地域に応じた金融教育を構想したいという大きな希望をもった調査である。
結果は、意外と鳥取も東京も消費行動などは差がないことであった。もちろん詳細をみると違いはあるのだが、情報化の時代でもあり生活スタイルは全国共通のものがあるのではという感じである。また、男女差もそれほど顕著ではない。顕著なのは学校差からくる将来設計やお金に対する態度の違いである。これまでのアンケートでは高校生一般というかたちでしかデータが出ていないが、本当は学校によってずいぶん違いがあることは分かっていた。あらためてそれが確認できると思われるデータが集まったが、それをどのように処理して新しい金融教育に生かすべきか、結構大変な作業になりそうだ。



非常勤日記 37回 投稿者:新井 明 投稿日:2014/02/07(Fri) 23:20 No.652

1月某日
雑誌『経済セミナー』の最新号を読む。久坂部羊という作家兼医師の「健康とおカネは似ている!?」という文章と大竹先生とのインタビューが面白い。これは昨年8月に行われた行動経済学研究センターでのシンポジウムでの報告を加筆して文章にしたもので、行動経済学の知見をもつと医療現場はどうみえるかという趣旨のものである。経済、特にお金と健康は似たところが多いと久坂部さんは言う。どちらも手段と目的が転倒しやすい、というところからさまざまな具体例をあげてゆく。読み進めながら、これって教育の現場にも通用するなと改めて感じる。昨夏の経済教室で大竹先生が推薦していた、カーネマンの『ファスト&スロー』を改めて読み直そうと思う。

1月某日
韓国KDIのキム先生から、韓国のネット上で展開している「経済こんな授業は」という企画に、日本での経済の授業実践を紹介して欲しいというメールが入る。原稿は日本語でよろしいということで引き受けることにする。どんな内容がいいのかと考えて、ゲーム理論の「囚人のディレンマ」のゲームの実践を紹介することに決める。これは『レモンをお金にかえる法』を読む授業のなかで、価格戦争をはじめた二人がどうなるかを推定させるゲームである。授業の流れを書くなかで、応用事例として現在の日韓関係も挙げておく。ちょっと政治がらみだが、もしこの原稿が採用されたら、経済教育だけでないメッセージになるかとも思う。少々やりすぎかな。

2月某日
勤務校での入試が始まる。東京では国公立の中学受験日はおおむね3日校となっている。今年も1000人近い受験生が集まる。ノロウイルスやインフルエンザが心配されていたが、なんとか無事に終了。これから2日間の採点が待っている。私は非常勤なのでお手伝い程度で済むが、担当係りの先生たちは連日の準備などあきらかに勤務時間オーバーである。とはいっても残業代や特別手当が出るわけではなく、仕事への責任感によって担われている。頭が下がる思いである。

2月某日
大阪橋下市長が辞職して、再選挙に臨むとの新聞報道。橋下さんにはちょっとした思い出がある。高校生ディベート選手権に初参加する生徒からのSOSに橋下さんが出向いて、指導するというテレビ番組での指導役として前任校に来校したことがあるからである。ディベート部を指導していたのは隣の席の先生であったので、私はその顛末を聞いただけなのだが、すべてやらせで、高校生の手紙からその学校を選び出すのも、指導の映像も最初からシナリオができているということであった。顧問の先生曰く、「テレビで見るとおりですよ。いいかげんな感じで、のりはいい人ですね」。今回の出来事でそんな昔のことを思い出した。だれかがシナリオを書いているのだろうが、劇場型の政治のうらをしっかり見なければと感じる。



非常勤日記 36回 投稿者:新井 明 投稿日:2014/01/29(Wed) 08:39 No.605

1月某日
総合の授業で「二つの東洋を見に行こう」というタイトルのフィールドワークをする。ひとつは東洋文庫。勤務校とタイアップをしているので、生徒は無料でミュージアムに入れる。そんな特権を利用しての見学である。常設展示もすばらしいのだが、今回は「仏教、アジアをつなぐダイナミズム」というテーマ展示をしている。本物の力を生徒も感じたようである。
もう一つの東洋は東洋大学。創立者の井上円了の資料館を見学方々、学生食堂による。ここの学生食堂は新聞にも取り上げられる規模である。われわれは本格インドカレーを500円也で食べ、国際理解とする。こんな授業もたまにはいいものだ。

1月某日
NHKの新会長が新任のインタビューで問題発言。慰安婦なんて戦争中はどこでもあったのだという趣旨のもの。いくら私見とはいえ、公共放送のトップの発言としてはいただけない。こんなところに人間や社会の劣化を感じるのは感じすぎか?

1月某日
教科予算が少し残ったので、スティグリッツとクルーグマンの入門書を買ってもらう。届いた本を改めて読み、アメリカの経済テキストのすごさを感じる。何がすごいか。とにかく関係している大学関係者の多さ、関連の教材の膨大さ、なにより本の厚さと大きさである。特に、クルーグマンの本は電話帳ほどの大きさと厚さ。いくら内容がやさしく書かれているとはいえ、持つだけで大変な大きさは何とかならないか。

1月某日
通勤で使っている駅とその周辺が整備され、エキナカが開店。こじゃれた店が10件ほど開店した。帰りに見たら、この駅にこんなに人がいるのかと思うほど人であふれていた。そもそも40年近く前に新駅としてできたため、何もないところで、かつ計画だけはあったが都市計画も十分でない駅前だった。やっと道路の整備や複々線化にともない駅の周辺が整備されだした、その成果である。
でも、時すでに遅しではと思う。一番その種の店や輸送力の増強などが欲しかった世代はリタイアを始めている。こんなの作って大丈夫かと思わないことはない。とはいえ、これですこしは利便性が増すのであれば喜びたい。



非常勤日記 35回 投稿者:新井 明 投稿日:2014/01/22(Wed) 21:08 No.604

討論室を自分の部屋のように使っていて、申し訳ありません。はじめたので、もう少しこのスタイルで書かせてもらいます。本当はここは討論のばであることは忘れていません。

1月某日
大学の非常勤、一つの方の最後。レポートを返却する。やっつけレポートから自作の教材をもとにした高い水準の授業案まで多様。とにかく教壇にたったことのある履修生から大学一年生までいる講座なので差が出るのは仕方がない。経済の授業案もでたが、教科書をなぞる程度のもので内容はいまいち。しっかり経済学を学ぶチャンスがないことがおおきい。経済学部の学生は授業案なるものをつくるのが初めてというミスマッチが原因だろう。それでも、コメントを受け取り、実習の時の参考にしたいという感想が多数でた。苦労は半分は報いられたか。

1月某日
センター試験初日。東京は寒かったが穏やかだった。夜、予備校のHPで問題を見る。工夫されているが、リード文やグラフや図などを見なくても解ける問題が多く、これも空振りという感じがする。最初は意欲的に作るのだろうが、平均を60点前後にするという至上命題の前に、だんだん削られてそうなるのかとも思う。日本史の手塚治虫のマンガや、世界史でのヴィシー政権のユダヤ人強制収容加担など面白いが、これもリード文と設問は直接関係がない。とはいえ、こんな視点で資料を探してくるのだというヒントにはなる。

1月某日
授業がアフリカなので、経済の本よりもアフリカ関係の本を読み続ける。絶対数は少ないが、それでも米川正子さんの『世界最悪の紛争コンゴ』創成社や、小川真吾さんの『ぼくらのアフリカに戦争がなくならないのはなぜ?』合同出版、などの本を入手して読み続ける。授業プリントの原稿は作成したが、絶えず見直す必要を感じる。また、最終的な落としどころをどこに置くのか、それもしっかり考えなければいけない。スタートしたは良いが、なかなか難しい。でも、授業つくりというのはこんなところが面白いのかもしれない。

1月某日
東京部会出席。今夏の経済教室の骨子の原案が篠原先生から提示される。今年は、若い先生向けの講座を考えるなどあらためて経済教室の原点に戻る構成になりそうである。升野先生の実践報告も、宮尾先生が大学で実施したゲームを中学生向けにアレンジしたもので、興味深い。センターテスト問題への痛烈な批判や、充実した討議で2時間があっという間であった。帰りは雨になる。

1月某日
もう一つの非常勤の最終回。模擬授業二つと、私の簡単な総括。受講生から授業への要望なども聞く。教育実習で経済を担当する可能性があるという哲学専攻の学生からは、専門外なので、経済を含め、政治や法に関して情報収集から分かっていないので、もう少し深く詳しく知りたかったという要望がでて、さもありなんと思う。社会科学の考え方や方法と、哲学などの人文学を一つの教科で囲っていることがそもそもこのような中途半端さをもたらすのかと思う。教員向けの経済学、法学が必要な所以だが、具体化は道遠しである。



非常勤日記 34回 投稿者:新井 明 投稿日:2014/01/16(Thu) 09:27 No.603

1月某日
非常勤の大学で,レポートを回収する。教育法の授業なのでお題は「私の考える公民科の授業」。要するに授業案を作れと言うことである。これを一週間かけて見て,評価とコメントをつけて返却する。大学のレポートは出しっぱなしで,どう評価されたのかさっぱり分からなかったという体験から,こんな無駄な努力をしている。でも,週一コマの非常勤だからできることで,趣味の世界であろう。

1月某日
新幹線事故でお流れになった息子一家も含めた一族集合の新年会を再挑戦。そのまえに,ホームにいる母を訪問。小さな子をつれてゆくと母だけでなく,ホームの老人達がみんな喜ぶ。新年会だが,運転主役を仰せつかっているのでノン・アルコールビールしか飲めないのが残念。

1月某日
都知事選挙に細川元首相が立候補するとの報道にびっくり。小泉元首相も応援するとのこと。スローガンは脱原発。まさか,こんなことになるなんて一年前には想像もつかなかっただろう。これも想定外。

1月某日
午後,名古屋の研究会で講演をするために,往復。学校から新幹線で2時間半で会場に到着。早いものだ。話の内容は,いくつかの外部からの提供教材を吟味するもの。そのなかで,金融ケイパビリティという概念にちょっと触れる。この概念,千葉商大の伊藤宏一先生に教えて頂いて,資料などを集めていたもの。アマルティア・センなどの影響もあるそうで,金融教育の世界にも新しい息吹がはいってきていることを感じる。帰りは,駅弁とビールで夕食。それでも8時半には自宅に到着。無駄なく行動できたが,さすがに疲れる。



非常勤日記 33回 投稿者:新井 明 投稿日:2014/01/08(Wed) 21:05 No.595

1月某日
某日となているが、元旦である。ことしはおだやかな正月となった。子どもが独立してからは、おせちなども簡単につくるだけ、夫婦二人の新年である。正月の新聞を読むが、読むところがほとんどない。年末の新聞に比べて密度の薄いこと。早くから準備をするのだろうが、基本的に明るいことしかかかない、書けないのでそうなるのだろう。「あかるさは滅びの証拠」などとかつて太宰治は『右大臣実朝』という小説で書いているが、そうならないことを祈るような新聞であった。

1月某日
大阪の奥さんの実家に帰省していた息子一家が、新幹線が止まってしまい東京に戻れなくなった。翌日、一族で新年会を予定していたが、中止となる。老人ホームで孫やひ孫と会うのを楽しみにしていた私の母に、事情を説明に行く。さすがにがっかりしていた。世の中何がおこるかわからないというような新年である。時間があいたので、年末に図書館から借りた本を何冊か読みはじめる。しかし、予定が狂うと、なんとなく落ち着かない。まあ、こういう日もあるさ。

1月某日
頼まれた仕事で中小企業に関する文章を書く。参考資料に、池井戸潤氏の『下町ロケット』を入れる。この本、直木賞をとった本だが、例の倍返しのヒットもあり文庫本になった。ハードカバーの時は読まなかったので、手に取った。資本金3000万円、従業員200人の中小企業の話。面白い。もと銀行マンだった著者の経歴もあり、銀行、大企業との確執、特許裁判、企業の資金繰り、技術者の意地などがてんこ盛りになっている。教科書よりよほど面白い。こんな授業ができるといいなと思いつつ、仕事をすすめた。

1月某日
新学期一日前だが、勤務日数の関係で学校にゆく。久しぶりに電車にのる。まだ学生さんが動いていないので、スムーズに座れる。電車にのって仕事にゆくのは若い人にとっては苦痛かもしれないが、この歳になると、居場所と仕事を与えてもらえるのは有難いという感じになる。先生方ははやくも出勤している。三年担任の先生たちは調査書の最後の点検をしていた。もうすぐセンター。明日は始業。学校も動き出す。



非常勤日記 32回 投稿者:新井 明 投稿日:2014/01/02(Thu) 00:17 No.594

12月某日
安倍首相、靖国神社参拝。やってくれたねあべくんという感じである。ネット上では賛成論が多数とのこと。ここまで時代の空気は変化しているのかと思う。朝日新聞で、高校時代安倍首相を教えた社会科の先生の言葉が載っていた。彼の趣旨は、私の授業の本意を理解していないというもの。戦後社会科教育の鬼子があべくんだったとすると、教育の逆機能を感じる。とはいえ、最後は人間の問題だというのが、現在の私の心境。

12月某日
年末の買い物に妻と生協に朝早々にでかける。いってびっくり。人が少ない。これまではこの時間帯でも夫婦連れ、子連れなど結構にぎわっていたのに。買い物に来ているのは高齢者ばかり。これでは生協も大変だと感じる。いったい、あのにぎわいはどこにいったのだろうか。

12月某日
大掃除。とはいえ、部屋の引っ越しを片付けて、妻に命じられた箇所を掃いたり、水拭きをしたりする程度。あたたかい時間でほぼ完了。ひっこしをした部屋はもとの長男の部屋で、それまでと比べるとやや狭くなった分だけコンパクトで仕事がしやすい感じとなった。
夜は時間ができたので、3学期の授業のプリントつくりを始める。テーマは内戦と紛争資源を巡る模擬安保理事会の開催。山形での学会で東大の華井さんの発表からヒントをえたもの。本の資料が少ないが、ネット上で現在進行形の動きをフォローしながら授業にどう落とし込むかを考える。とてもエキサイティングである。あなぐらのような部屋でこんなことをやっていると時間を忘れる。

12月某日
大納会に安倍首相が出席との報道。経済と政治の関係を実感する。経済が上向きだと政権は何をやってもある程度はもつのだという事例のようなもの。アベノミックスは来年も買いだと安倍首相。日経新聞は安倍内閣の政治傾向には批判的だが、アベノミックスに正面切って反対もできず中途半端。

12月某日
大晦日。紅白歌合戦は最初のところをちょっぴり見ただけで消してしまう。部屋にひきこもり授業準備や名古屋での講演の準備などをして年越しをする。

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